皆さんこんにちは。伊勢原平成ロータリークラブの石上と申します。
3月23日の「クラブ研修リーダー」のセミナーには多数のご出席を頂き有難うございました。いろいろと反省点がありました。特に「クラブ研修リーダー」の構成を見たところ、継続の方が約半数、新たに就任される方が約半数という構成でしたので、最初からの説明が必要でありました。
またこの地区協議会においては、なるべく大勢の方に「クラブ研修リーダー」についての認識を頂くため、会長部門・幹事部門・クラブ奉仕部門として管理運営委員長、会長エレクトの皆さんにも制度についての説明がされます。
(1)人を動かす3つの要素 (財)関西生産性本部の機関誌 2008年5・6月号
【1】根拠の理解
根拠の理解とは、理論や理由を明確に知ることであり、根拠が判らなければ、その場限りで継続しない。つまり、自分で理解・判断できるようになるので応用や機転がきく。
【2】事例の理解
事例の理解とは、エピソード、たとえ話、比喩を具体的に知ることである。事例が理解できれば、単なる机上の空論ではなくなり実感することができる。また記憶にも長く残る。つまり事例の蓄積が礎となり、思考や行動を変容させる。
【3】手順の理解
手順の理解とは、方法、動作、作法を確実に把握することである。根拠や事例が理解できても実際の手順が判らないと、やりたくても出来ない。
今回は、上記3つの要素について皆さんと考えてみたいと思います。
まず「根拠の理解」ですが、次の2「クラブ研修リーダー制度」の制定の項が当該制度制定の根拠の一つとなります。
次に「事例の理解」および「手順の理解」ですが、この制度は当地区で採用を決定して間もないことから、今後事例の蓄積が必要と考えます。
まずは、「クラブの棚卸」、「会員のニーズ調査」を行うことによって改善すべき点、伸長していく点の把握が必要であり、それにより計画的かつ体系的な研修計画を立てることが出来ます。
このあと、クラブ研修の事例発表を佐々木サブリーダーが担当されます。
(2)「クラブ研修リーダー制度」の制定
【1】研修・リーダーシップ委員会の設置をクラブに奨励するようRI理事会に 要請することの趣旨
国際ロータリーの決議により、国際ロータリー理事会は、CLPが推奨する常任委員会に加えて、研修・リーダーシップ委員会を設置するようクラブに奨励することを検討するものとする。
新会員も古くからの会員も含め、RIならびにロータリー財団の目標、規則、リソースに関する知識が欠如しているロータリアンが多く見られる。
これは、クラブが徹底した定期研修を継続的に提供していないことに起因している。さらに、クラブ会長などといったクラブの責務を引き受ける前に、指導力を改善する機会が与えられていないロータリアンが多すぎる。
上記は、規定審議会において、代表議員の投票により289/505(57.%)をもって採択されRI理事会に付託されました。
【2】決定 審議会番号 10-01 (2010年6月理事会会合、決定188号)
新会員のロータリーに関する知識を深め、RIと財団から入手できるリソースに対する認識を高め、指導力を養うため、審議会決議10-01は、CLPが推奨する常任委員会に加えて、研修・リーダーシップ委員会を設置することを提案しました。
「研修・リーダーシップ委員会の設置をクラブに奨励するようRI理事会に要請する件」を受け、理事会は、
*本決議案を提出して下さったLille−Europeロータリー・クラブ(フランス、Nord)と第1670地区に感謝の意を表する。
*クラブのニーズに合う場合には、クラブで研修・リーダーシップ委員会を任命するよう奨励する。
*次年度のクラブ研修プランの監督を行う「クラブ研修リーダー」をクラブ会長エレクトが任命することを、ロータリー章典8.090.1節が認めていることを再確認する。
(3)「ロータリー情報委員会」と「クラブ研修リーダー」について
【1】R情報委員会について
【2001年手続要覧】
*第1部管理:第一章 ロータリークラブ: 雑則:ロータリー情報(P20)
会員に対して、そのロータリー知識と理解を広げるような情報を伝えることに各例会のはじめの3分ないし5分間を与えることがいかに有益であるかという点についてクラブの注意を促したい。(ロータリー章典8.020.2.)
クラブのR情報委員会は、全会員、特に新会員が、ロータリーを十分理解しロータリー会員の特典と責務を把握できるよう援助することに力を注がなければならない。各クラブは奉仕の4部門および効果的クラブの4つの要素のそれぞれについて、ロータリアン個人の知識を増幅するようなプログラムを持つべきである。
ガバナーは、ロータリー教育の格段の必要性を強調し、RI事務局から関連した助言を得るようクラブが要請することを推奨すべきである。
クラブのR情報委員会は、幅広く広大な調整責任を持つ重要な高い地位に置かれるものである。従ってR情報委員会には、考えうる最適任の人を任命しなければならない。
*ロータリークラブ細則第8条 第1節クラブ奉仕委員会
(J)ロータリー情報委員会
この委員会は、会員候補者にロータリークラブ会員の特典と責務に関する情報を提供し、会員にあらゆるレベルのロータリーの歴史、綱領、活動に関する情報を提供し、入会してから最初の1年間、新会員のオリエンテーションを監督するものとする。
【2004年手続要覧】
*ロータリークラブ細則第8条 第1節クラブ奉仕委員会
(J)ロータリー情報委員会
この委員会は、会員候補者にロータリークラブ会員の特典と責務に関する情報を提供し、会員にあらゆるレベルのロータリーの歴史、綱領、活動に関する情報を提供し、入会してから最初の1年間、新会員のオリエンテーションを監督するものとする。
【2007年手続要覧】
*推奨ロータリークラブ細則第9条:委員会 クラブ管理運営委員会
この委員会は、クラブの効果的な運営に関連する活動を実施するものである。
(注)会員増強委員会、クラブ広報委員会、クラブ管理運営委員会、奉仕プロ
ジェクト委員会、ロータリー財団委員会の委員会構成は、DLPおよびCLPに沿ったものである。クラブはその奉仕と親睦のニーズを満たすために必要な委員会を設置する裁量権を持つ。・・・・・・・。
2007年、2010年の手続要覧からCLPが導入され、同時にR情報の記載がなくなりました。推奨ロータリークラブ細則にCLPに基づく新しいクラブ委員会が記載され、その中にはR情報委員会の記載がなくなっております。
【2】クラブ研修リーダーについて
【クラブ研修リーダー制度の特色】
●クラブ研修リーダーは、クラブ会長エレクトによって任命されること
●クラブ指導者と協力しながら研修プログラムを計画すること
●クラブのニーズに合った研修プログラムを計画すること
●リーダーは、支援とアイデアを得るため、地区研修委員会、ガバナー補佐、ガバナーとも協力を図ること。
【研修プログラムの目的】
クラブは以下を確実にするための、包括的研修プランを作成する。
●クラブ指導者が地区会合に必ず出席するよう促す
●新会員のために一貫したオリエンテーションを定期的に実施する
●現会員のために継続した教育の機会を提供する
●全ての会員のための指導力育成プログラムを計画・実施する
●クラブが長期計画を立てるのを援助する
「クラブ研修リーダー」は、ロータリークラブの「包括的研修プログラム」を実施し、現会員のために継続的教育機会を提供し、ロータリーに関する知識を高め、指導力を養うことによりクラブの活性化に資するものであります。
また、新会員が入会から3年の間に退会してしまう傾向があり、これは新会員に対するオリエンテーションの欠如であります。ロータリーの楽しさを理解しないまま退会に及んでしまうということは、ロータリーにとって大きな損失であります。
従って、1年から3年を新会員の育成期間と定め、オリエンテーションすることが重要であります。
このように、「クラブ研修リーダー」は、クラブが志向する目標に向かって先導する役目を果たします。
現在、クラブが会員数の減少に悩み、クラブの活性化のために苦慮しておりますが、これには会員に対する研修が重要であることは明らかであります。今こそ「クラブ研修リーダー」の役割を認識し、ロータリーに活力を復活させて下さい。
オリエンテーションとは
●物事の進路・方向を定めること。また、それが定まるように指導すること
●新入生や新入社員に対する説明・教育
(4)「クラブ研修リーダー」の任期について
【1】手続要覧
●第1部管理 第1章ロータリークラブ クラブの各種委員会(P6)
●推奨ロータリークラブ細則第9条 委員会(P263)
‥‥‥‥会長エレクト、会長、直前会長は、指導の継続性と計画の一貫性を図るよう協力すべきである。継続性を保つため可能であれば、委員が同じ委員会を3年間勤めるよう任命すべきである。‥‥‥‥
【2】ロータリー章典(8.090.1)(2006年11月理事会会合、決定104号)
クラブ研修リーダーの任期は1年であり、連続して就任できる任期は三期までとする。
以上、表現は異なっておりますが、任期の継続性を奨励しているものであります。
(5)「クラブ研修リーダー」の他の役職との兼務について
ロータリー章典には、当該リーダーが他の役職との兼務については何も触れていないことから、「他の役職と兼務も可」ということであろうと思われます。(2011年11月後藤ガバナー・森ガバナーエレクトによる通知「クラブ研修リーダー制度採用について」)
尚、当該リーダーが、長期計画委員会の委員長に就任する場合は、権限の偏りが見られることから検討されては如何でしょうか。また、会員数の少ないクラブは、両委員長の就任も可能と考えられます。クラブの状況に応じて、臨機応変に対応されては如何でしょうか。