1. 基調講演「例会から得られるもの」
ロータリー・クラブという出会いの場に触れて
ロータリーつながりの中で多くの友人と知り合い
ロータリーつながりの中でお互い自己を磨き
ロータリーつながりの中で奉仕をする喜びを知り
そのつながりの中でフエローシップとサービスを学ぶ
仲間を大切に思う心と世のため人のために尽くす心は
開かれた家庭、開かれた職場を生み出す
私はロータリー・クラブに入ってこのことを学びかつ感じ取ってきました。このようなことをどのクラブでも教えてくれたり、注意をしてくれる先輩ロータリアンが何人かいました。そのお陰でクラブは成り立っていたといっても過言ではありません
「入りて学び、出でて奉仕せよ」この言葉を死語にしてはいけません。
ロータリーは例会出席から始まります。例会なくしてロータリーは存在しません。
ロータリーの本質は親睦の中から自己を研鑽し、奉仕の心を高めることにあります。これは例会に出席しなければできません。毎週の例会に出席することで、気兼ねのない話し合い、笑いのある楽しい雰囲気の中で醸し出された会員同志の親睦のエネルギーが自己研鑽と「人の身になって考え、人のお役に立つ行い」という奉仕の心を生み出し、高めていくことができるのです。つまり、例会の中で親しみ、磨き合い、学び合う中でロータリーがよく言う「寛容と調和」の心を身につけていくということです。
「入りて学び、出でて奉仕せよ」であります。ロータリー・クラブの例会を通じて、親睦を出発点とし、奉仕の心を植えつけ、一人一人が各方面に実践することが大切なのです。私たちロータリアンは、ロータリーの目的を達成するためにもロータリーの綱領を推進することが大切であります。
みなさんロータリーの綱領を見て下さい。その本文は、「ロータリアンのかかわっている事業は、社会に役立つ有益な事業である、その事業の根底に奉仕の理想を定着させ、力強く育て上げることである。」ということであり、すなわちロータリアンが毎日従事している自分の職業の倫理観を高めることが尤も大切であると言っています。お客さんのためにサービスすることが、実は自分のためになるという人間関係のつながりの妙を表しています。
その綱領は、
- 【1】 広く知り合いを求めて奉仕の機会を多く持つ
- 【2】 各自の職業に誇りをもってその道徳的基準を高める
- 【3】 公私の別なく奉仕の理想を実行する
- 【4】 理解と友情を国際的にも広める
という4つの道を掲げています。
さらにその為の自分の行動は
- 1.真実かどうか
- 2.みんなに公平か
- 3.好意と友情を深めるか
- 4.みんなのためになるかどうか
という『4つのテスト』に照らすようにと言われております。これは人のために世のために奉仕することによって得る利益と楽しさを表しているのではないでしょうか。
従ってサ―ビスにも、クラブ奉仕・職業奉仕・社会奉仕・国際奉仕の4部門があり、この4部門に新世代奉仕が係わりながら、この理念を共有していくことが求められています。
ロータリーは、ひととして、職業人として、地域人として、楽しみながら学び合い、奉仕活動するクラブであります。
ロータリーの真の姿は、E.S.S.です。
●E―Enjoy(楽しむ)
職業の異なる会員が、信頼感を持って心から楽しみ、親睦を深め、友情をあたため、喜びを通じて成長していく。
●S―Study(学ぶ)
ロータリーから人生哲学、職業倫理を学び、多くの会員の人生観から学び、自己研鑽に励んで人間性を高める。
●S―Service(奉仕する)
「思いやりの心で人のお役に立つ行動を」というロータリーの奉仕をごく自然に自分の生活の中に生かすことで世のため人のために尽くす。
<ロータリアンの研修>
諺に「歴史だけを知って現状を知らない者は、陸でおぼれるような愚か者、また、現状ばかり固執して、歴史の流れを無視する者は物がよく見えない者」といわれます。
ロータリアンに行動指針を与えている次のものを勉強してみると良いでしょう。
- 【1】 ロータリーの綱領
ロータリーの目的を達成するための尤も重要なものです。
ロータリアン一人ひとりがロータリー綱領を推進することが大切です。
- 【2】 決議23−34
ロータリーの歴史に於いて、尤も重要な決議です。
ロータリーの哲学、方針、プログラムの性格を決定したものです。
- 【3】 職業奉仕
ロータリーが、他の奉仕団体とまったく異なる尤も大きな特徴なのです。
これは企業経営を発展させる基本を教えているものです。
- 【4】 二つの標語
超我の奉仕、最もよく奉仕する者、最も多く報いられます。
- 【5】 4つのテスト
ロータリアンにとって貴重な、行動の指針となるものです。
- 【6】 奉仕の理想
- 【7】 道徳律
20世紀で最も優れた倫理訓と言われるものです。(1980年規定審議会で削除、その後その時の決議の代案が1989年の規定審議会に出された「職業宣言」です。)
<参考文献>
※Rotary International ホームページより
『
元気なクラブづくりのために』