2. 第1セッション「出席について」
(1)講演「出席について」
皆様こんにちは。本日の地区協議会、クラブ奉仕部門サブリーダー、地区クラブ奉仕委員長の脇です。所属クラブは茅ヶ崎湘南RCです。よろしくお願いいたします。
ただ今、リーダーの山地パストガバナーより基調スピーチがございました。その中で山地リーダーは「ロータリーは出席から始まる。例会なくしてロータリーは存在しない。」と指摘されました。第1セッションではクラブの活性化を図るための重要な要素である例会の出席について、私から10分間スピーチし、その後25分間、皆様によりディスカッションしていただき、このテーマについて理解を深めてゆきたいと思います。
ロータリー・クラブは1週間に一度開かれる定例の例会に、クラブの会員が出席することによって成り立っています。22年前、私が入会したころには会員は100パーセント出席することが当たり前でした。当時は例会に欠席した場合、他クラブの例会に出席してメークアップすることが当然でした。どのクラブの例会出席率も100%に近いものでした。さらに当時の規則では、欠席した例会の前後それぞれ1週間、合計2週間の間にメークアップしなければいけませんでした。現在では前後それぞれ2週間、合計4週間の間にメークアップすることが許されています。つまり今よりも厳しい規則のもとではるかに高い出席率を維持していました。
現在でも高い出席率を維持しているクラブがある半面、低いクラブも有ります。毎週の例会に多くの会員が出席することは、クラブが活性化している一つの表れではないでしょうか。各クラブができる限り高い出席率を維持して楽しい例会を開催してゆきたいものです。より多くの会員が例会に出席し、クラブに集うことにより、先ほど山地PGが指摘された「ロータリーの本質は親睦の中から自己を研鑽し、奉仕の心を高めることにある」を実践する事が可能となります。出席することはロータリアンにとって、クラブにとって大変重要なことです。
ここで例会出席に関する規定を確認してみます。標準ロータリー・クラブ定款によれば、会員は例会時間の少なくとも60%に出席すれば、その例会に出席したと認められます。例会に欠席した場合には他クラブの例会に出席するか、または定款が規定する複数の方法でメークアップするべきと定められています。前回の規定審議会でEクラブが認められましたので、インターネットで例会に出席する方法も可能です。詳しくは手続要覧を参照してください。
では会員は、最低限どれだけ例会に出席する義務があるのでしょうか。
クラブ定款によれば
「年度の各半期間において、メークアップを含む例会出席率が少なくとも50%に達していなければならない。」(第12条 会員身分の存続 第4節−終結−欠席)
「年度の各半期間に開かれた本クラブの例会総数のうち少なくとも30パーセントに出席しなければならない。」(同上)
「会員が規定通り出席できない場合、その会員身分は、理事会が正当かつ十分な理由があると認めない限り、終結することがある。」(同上)
連続欠席の場合は、以下の規定です。
「連続4回例会に出席せず、またメークアップもしていない場合、クラブ理事会は、その欠席がクラブ会員身分の終結を要請していると考えられる旨通知するものとする。その後、理事会は、過半数によって会員身分の終結をすることができる。」(同上)
このように規定されています。なおこれらの規定にある「会員身分の終結」とは、今後クラブの会員として認めないということですから、退会を意味します。このように標準ロータリー・クラブ定款は、会員の出席について厳しく規定しています。
定款は一方で「出席規定の免除」を認めています。
これには2種類有ります。
(a) 理事会の承認する条件と事情による欠席の場合。理事会は正当かつ十分な理由による会員の欠席を認める権限を持つ。このような出席規定の適用の免除は、最長12カ月間までとする。(第9条 出席 第3節−出席規定の免除)
(b) 年齢が65歳以上の会員で、かつ、一つまたは複数のロータリー・クラブのロータリー歴と会員の年齢の合計が85年以上であり、さらに出席規定の適用を免除されたい希望を、書面をもって、クラブ幹事に通告し、理事会が承認した場合。(同上)
このほかに「転勤による長期の欠席」の規定が有りますが、詳しくはクラブ定款をお読みください。
標準ロータリー・クラブ定款は全世界のロータリー・クラブが共通して採用する各クラブの基本となる規則です。出席に関するこの規定を厳密に順守することは容易なことではないと思います。ともすればその運用が甘くなってしまう場合もあり得ます。特に新会員にとっては、忙しい仕事との兼ね合いで例会出席を習慣とするのには時間がかかるようです。そこが難しい所です。
今日お集まりの皆様は、次の年度各クラブのクラブ奉仕を担当する方々です。クラブ奉仕について手続要覧は、以下のように規定しています。
「ロータリーの奉仕の第1部門。クラブの機能を充実させるためにロータリアンが取るあらゆる必要な行動にかかわるものである。」
皆様はそれぞれのクラブで、クラブの機能を充実させるための中心となって活躍することが期待されています。中でも例会への出席はクラブの活性化にとって重要な要素です。このテーマ「出席」について、ディスカッションの中で活発に討論していただき、次年度の行動指針にお役立て下さい。よろしくお願いたします。
(2)事例発表
●大和田園RC:金子光雄
メンバーは最大の時で60人位いましたが、現在は25名となっています。出席率は概ね良いです。会員数については常に危機感を持っていますが、これといってはっきりとした要因があるわけではない気がします。自分としては、クラブ奉仕委員として一生懸命取り組みたいと思っており、その中でも会長の時間がとても大事だと思っています。他のクラブでは会長の時間をどのように使っているか聞いてみたいです。出席については、先ほども話がありましたが『Enter to learning』になっていません。もしかすると若い会員が勉強に来ても意味がないと思っているところがあるのではないでしょうか。
●大和RC:武田 茂
当クラブには、95歳になる高齢会員がいます。大和市内の北京飯店で例会をしていますが、その会員は自宅から通常15分位で例会場に到着するところを、1時間かけて来ています。週に一度出席するのが生きがいであり、楽しみになっているのではないかと思います。
●ふじさわ湘南RC:田島 透
当クラブでは、100%近く出席していても、出席表彰はしていません。誕生日祝いはしています。
○脇サブリーダー
出席率を良くするための、秘策や体験談はありますか?
●綾瀬春日RC:笠間正二郎
出席報告で「今日も悪いですね。」と言うことはあります。移動例会になると、通常よりは出席率が良くなります。また次回の卓話者のことを何度もアナウンスすると若干出席率が上がり、特に前もって告知をしなければ出席率はあまり良くない気がします。通常60%〜70%の出席率で、メイク等も合わせると最終的に70%代後半となっています。
○脇サブリーダー
会長の時間の使い方について、各クラブの現状はどのような感じでしょうか?
●横須賀RC:吉田 清
会長を経験していないのでよく分からない部分はありますが、1時間という短い例会時間の中でセレモニー、幹事報告等があると確かに厳しいとは思います。例会開催の推奨時間は90分と聞いていますので、今後はそういったことも考慮して考えていきたいと思います。
○大谷サブリーダー
クラブ奉仕の原点は、スムーズかつ内容が濃いのが理想です。
次年度に、【1】会長の時間や親睦について、【2】幹事報告の仕方について、【3】食事についてといった項目でアンケートが実施したいと思います。卓話については、以前ロータリー家族委員をしていた時に、各クラブから卓話者として推薦出来る会員についての調査を行いました。
○成田サブリーダー
本題の「出席」について、様々な規定があると思いますが、出席について実際に規定を適用しているところはありますか?
●大和田園RC:金子光雄
出席免除会員が1人いますが、免除になっても出席しています。
●平塚南RC:齋藤 勝
出席免除会員が1人います。また、会員28名中3名が長期欠席者(出席免除者ではない)ですが、会費は払ってもらっています。
●藤沢北西RC:西口雅彦
長期欠席者には何人か退会していただいた結果、出席率は上がりました。86歳の高齢会員がいますが、大和田園RCの高齢会員同様、みんなとコミュニケーションがとれるので、例会に出席するのが毎回楽しいのではないかと思います。会員資格のルールについて、現在では同じ職種では5名まで良くなりました、50名以上のクラブでは1割まで可になっています。しかし、あまりルールをゆるめすぎない方がクラブに対しての興味を高くもつことができるのではないでしょうか。