これからの話は、職業奉仕を理解するには、最も基礎的な考えであろうと思います、またこの話で職業奉仕を十分に理解出来るものと思います。但し私の話し方次第では理解出来るものも、出来なくなってしまう恐れがあるのではと、心配しております。
職業奉仕を理解するには、ロータリーの綱領の第2部門を見て頂くと、事業及び専門職務の道徳的水準を高めることに、あらゆる有用な業務は尊重さされるべきであるという認識を深めること、そしてロータリアン各自が業務を通じて社会に奉仕するために、その業務を品位あらしめることと、あらゆる職務に携わる中で奉仕の理想を育成していく、と言われている様に、職業奉仕を、「ロータリー運動は倫理運動であることを、理解しなければなりません。
ロータリーが倫理運動であるが為に、古来よりいろいろな原理原則が生まれてきたようです、その中でもこれがロータリーだと言われているのが職業奉仕です。「ロータリーのロータリー所以は、職業奉仕の実践にあり」と言われています。この様にいうと職業奉仕は解らない、難しいといわれてしまいます。確かに理解に苦しむような点があります。
まず、ロータリー運動は倫理運動であるの「倫理」という言葉ですが、この言葉が解らなければ、これからの話が全く理解できなくなります。
倫理とは「人が正しく歩む道」です。人を泣かせるような行為をしてはいけない、人を欺いてもいけない、非人道的、非社会的行為をしてはいけない、世のため、人のために尽くしなさい、というのが倫理の教えです。
もし、ロータリーの職業奉仕を一言で表現するならば、どのように表現するのですか、と尋ねられたならば、私は、迷わず『世のため。人のために奉仕する心を持って職業を営むべし』と答えます。この言葉こそが職業奉仕にとって一番大切な言葉であり、決して忘れてはならない言葉であろうと思っています。
「職業奉仕の実践」
私は最初に「ロータリーのロータリーたる所以は職業奉仕の実践にあり」と述べました。
他団体の会員は、ロータリークラブは毎週毎週なぜ例会を開くのですか、私たちは1か月に2回例会を開催するだけです。ロータリーは例会で食事をし、話を聞いて、寄付をします。ロータリークラブと云うのは金持ちの暇人の集まりですね、とよく言います。
この言葉に対して、我々は強く反論しなければなりません、ロータリーの例会は食事をするために出席するのではありません、卓話を聞くために出席し、卓話を聞いて職業倫理を学ぶのです。我々は職業人の集まりです。例会に出席することにより、職業人同士の体験談、知識、知恵等を、耳にし、職業倫理を互いに学び合うのです。
卓話は聞いて忘れ、聞いて忘れてしまうものなのですが、しかし何度も、何度も聞き、そして忘れていくうち次第に自分自身が磨かれ、ロータリー<職業倫理>が身についていくのです。そのためロータリーは毎週例会を開いているのです。
大変つまらないお話をさせていただきました。今から始まる協議会の参考になればと思い、終りにさせていただきます。