::: ホームプログラム(目次) > 全体会議I > 【07-社会奉仕部門】 > 1. 社会奉仕の理念と公共イメージと認知度の向上について
社会奉仕 部門
1.社会奉仕の理念と
公共イメージと認知度の向上について
リーダー 後藤 定毅 (大和中)
(1)社会奉仕の理念
ロータリーの綱領は、有益な事業の基礎として奉仕の理想を鼓吹、育成することである、そして特にその第3で、ロータリアンすべてが、個人生活、事業生活、社会生活に常に奉仕の理想を適用すること、だと言っています。

要約すると、ロータリークラブの会員として、一人ひとりが自分の身の回り、職業や会社の場で、そして住む地域において、「奉仕の理想」、私は「思いやりの心」と解釈していますが、その心を持つように努めたり、その考えを励まし育むことの意味だと思います。さらにまたロータリーの「超我の奉仕」を実証する機会として、地域に住む人々の生活の質を高め、公共のために奉仕することは、ロータリアンの社会的責務でもある、と言っています。

これは人として、あるいはロータリークラブの団体として、家族や友人、仕事の関係、地域の人たちに思いやりの心をふりそそぐこと、世のため人のために尽くすという思いやりの心を養い、実践し、広めること、ということをロータリーの目的として私たちロータリアンに望んでいるのではないでしょうか。

したがってロータリーは自己修行の場、人間道場であり、例会で個人々々が研鑽を積み、研鑽を積んだその個人々々が奉仕を行なうようにするということで、ロータリーの社会奉仕というのは、ロータリアンに奉仕の訓練を施すために考えられた研究室の実験として見るべきで、だから〔T Serve〕ということが基本であると言われてきたわけであります。

有名な「決議23−34」の声明では、人間に内在する利己的欲求の実現と、他者への奉仕という常に存在する矛盾を和らげるのが、ロータリーであり、この哲学は「超我の奉仕」というべきもので、「最も奉仕する者、最も多く報いられる」という実践的な倫理原則に基づいているのだと、説明されています。さらに加えて、奉仕するものは行動しなければならない、ロータリーとは単なる心構えのことを言うのではなく、客観的な行動に表さなければならないと言っています。ただロータリーの会員数には限りがあるし、資金的にも無制限な取組みができないので、広範囲で大規模な社会奉仕活動には注意をしたり、またロータリーとしてニーズの探し出し、事業活動を始めても、その必要性や責任を受益者、協力者に認識自覚してもらうことに意を尽くし、その事業を出来るだけ引き継ぐようにするべきであると推奨しています。
(2)公共イメージと認知度の向上
国際ロータリー(RI)は、現在のロータリーの課題として、「ロータリーのことは知っているが、ロータリーが何をしているか知らない」という市民の多くの認識評価のもとに、従来の日本のロータリーの奉仕に対する陰徳精神的考えを、180度転換し、クラブや地区、そしてRIの奉仕の実績を最大限PRすることに力点を移し、広報活動を強調するようになりました。

そして2010〜13年度の三つのRI戦略計画の名の下に、「公共イメージと認知度の向上」を第三の柱として掲げ、ここに具体的な項目として、



【1】イメージとブランド認知を調和させる
【2】行動を主体とした奉仕を推進する
【3】中核となる価値観を推進する(奉仕・親睦・多様性・高潔性・リーダーシップ)
【4】職業奉仕を強調する
【5】クラブにおけるネットワークづくりの機会、ならびにクラブ独自の主な活動について周知を図るようクラブに奨励する。


・・・を示しています。

現在の社会はご案内のように情報化社会であり、このようにテンポの速いメディア主導型社会では、自らをアピールしない組織は社会から取り残されてしまいますし、よって地域の奉仕プロジェクトの広報から、国際的舞台におけるロータリーの存在感の向上こそ、ロータリーの長期的成功を確実にしていくためのカギだと言うわけです。すなわちみんなでする大きな奉仕〔We Serve〕こそが、注目され、大切ではないかとRIは言うわけです。

その具体例としてポリオ撲滅活動でのロータリーのリーダーシップは、ロータリアンに対する評価を世界中で高めるものになり、同時に地域や全世界で人々を助けることに献身的で、ダイナミックで、行動志向の団体として知られることになったので、さらにロータリー財団の取組みを変えて、未来の夢計画という方針とあわせ、より世界的ニーズがある人道的奉仕の対応をクラブにも、地区にも求め、世界でNO1の奉仕団体になること目指しています。

さらに世界のたくさんの人に知ってもらうために、RIは全世界のロータリーのイメージに磨きをかけ、認知度を高めることを目的としたブランド構築に着手した結果、ウェブサイトへの訪問者が、13%増加したと、またソーシャルメディアの利用は、14%増加したという実績にあわせ、ロータリアンとのつながりを築くために、ソーシャルメディア戦略を含め、デジタル世界におけるロータリーの存在感を高めるためのビジョンと計画を立案するプロジェクトを開始したようであります。たとえばPCを通じ世界中の人たちが今自分のいる場所で参加ができるウェビナー会議などが頻繁に行なわれるようになっているのが、その実態であります。

このように23−34の社会奉仕についての基本的考えに対し、今ロータリーは大きく変わろうとしていることを、冒頭にお伝えしておきたいと思います。
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