国際奉仕部門の事例報告の前に、RI長期計画の推移から少しお話をします。
2002〜2003年度、RIは長期計画委員会を発足しました。2004〜2005年度に規定審議会の議決を得て、2007年6月RI理事会は「国際ロータリーの使命」「国際ロータリーのビジョン」「標語」「中核となる価値観」「7つの優先項目」を承認しました。
2009年9月にこれを見直し(アンケート、対話形式により)、2009年11月、RI理事会は修正を加えてRI長期計画を採択しました。2010年7月より新計画はスタートしました。この時点で「7つの優先項目」が「3つの重点項目」に集約されました。
○クラブのサポートと強化
○人道的奉仕の重点化と増加
○公共イメージと認知度の向上
特に人道的奉仕に重点が置かれていると思います。ポリオ撲滅を最優先に、ロータリー財団の6つの重点分野への奉仕の持続性を高める事にシフトしているように考えます。ロータリー財団の有効で効率的な運用方法(未来の夢計画)ともからんで、長期計画で最も重点をおく分野となりました。6つの重点分野の事業は人道的プログラムに係わる事業が主体です。従来国際親善奨学生やGSEなどの教育的プログラムを中心に事業を進めてきた、多くの日本のロータリアンにとってはなじみの少ないものです。
小田原RCも教育的プログラムが中心でした。公益信託小田原RC奨学基金による市内の大学・高校生に奨学金支給や小学校への本の寄贈など継続的に続けてまいりました。ところが、3・11(東日本大震災)の時、かながわ湘南RCの推奨の「愛を届けるブックプロジェクト」を知り、それに参加しました。
このプロジェクトは東日本大震災の被災地、福島の南相馬市を中心とした小・中学校30校へそれぞれの学校の希望図書を聞いて、約1校30万円位分を浜通りの本屋から購入して送るというプロジェクトです。これに参加したクラブ・地区名および寄付額は以下の如くです。
ミュンヘン・バーバリアRC |
US$ |
20,287 |
福島グローバルRC |
US$ |
2,401 |
小田原RC |
US$ |
7,318 |
かながわ湘南RC |
US$ |
6,217 |
大阪ネクストRC |
US$ |
366 |
東京米山友愛RC |
US$ |
270 |
第1840地区(ドイツ) |
US$ |
10,000 |
第2530地区(福島) |
US$ |
10,000 |
第2780地区(神奈川) |
US$ |
10,944 |
ロータリー財団より |
US$ |
49,374.5 |
総計 |
US$ |
117,179.5 |
1$:82円換算 |
日本円 |
9,608,719円 |
各学校から礼状や子供たちの作文が多数送られてきています。
今までクラブ内での奉仕活動が多かったのですが、マッチンググランドを使い6つの重点分野に係わる国際奉仕にも関心を持たねばと思いました。
「小さな思いが、大きな力」となります。
私どもの経験が少しでも皆さまのお役に立てばうれしいと思います。