(1)第1〜第3グループ
●藤沢東RC:横田佳代子
当クラブでは14年前から、インドのヒマラヤ、ラダックというところで女性の識字教育のために、ノートを送り続けています。当初は、日本から送っていましたが、輸送費がかかるため、現在ではニューデリーの3つのRCと協力して作成し、送るようになっています。女性の識字教育のためのセンターを今までに11校つくり、400人が卒業しました。ラダックの女性たちは、以前は奴隷のような状態にありましたが、字が読めるようなり、計算もできるようになったことで、自分たちで物を売ったりすることができるようになりました。教師となり、他の女性に識字教育をするようになった人もいます。今後、夢計画を利用して、センターを一つでも多くつくっていきたいです。
●横須賀RC:久保田英朗
神奈川歯科大では、10年来、フィリピン、ベトナム、モンゴルで口唇口蓋裂(三口)の手術をしてきました。2010年から、当クラブの海外奉仕活動の一環として、フィリピンのネグロス島で活動をしています。日本では、小さい時に手術をしてしまいますが、フィリピンでは、10代、20代になってもそのままで生活している人がいます。原因は貧困です。
年間15〜16名の患者さんを3日間程で手術してきます。1人5万円ぐらいかかるので、少なくとも50万円用意しないといけません。今年は地区補助金を申請していて、それで手術費用を捻出したいと考えています。また、今年は、現地のパートナーである歯科口腔外科医を1人活動に参加させて、技術移転もしたいと考えています。現地の医者を育てないことには、焼け石に水になるので、普段でも患者さんが手術できるようにしていきたいです。
●藤沢RC:小島正幹
具体的な計画は現在ありませんが、かつて事業をしていた所はあります。まず、仲良く交流できる外国のクラブをつくるところからはじめ、その後プロジェクトを考えたいです。当クラブは、マレーシアのクラブと交流があります。そのクラブは、カンボジアで井戸掘りなどをしています。メンテナンスもまかせられるので、一緒にできないか考えてみたいです。
(2)第4〜第6グループ
●相模原西RC:三尾明彦
それぞれのクラブで実績がありますが、海外の相手クラブとのコミュニケーションをとるのが非常に難しいです。現地での情報が非常にとりにくく、実際の作業が大変であるという問題点が指摘されました。現地クラブとのコミュニケーションは、米山学友を活用すれば、お金のやり取りや言葉の問題もスムーズにいくのではないか、というアイデアが出ました。
夢計画に向けては、寒川RCが台湾の原住民の方に浄水器を送ろうと計画中なので、それをグループで進めてもいいし、東北の援助は今後も続けていかなければならないので、それをやるのもいいという話が出ました。
●大和中RC:辻 彰彦
各クラブが以前から、フィリピン、タイ、ルワンダ、スリランカ、台湾、韓国などに対して、物品を贈るようなプロジェクトや、中長期的に地場の企業の成長につながるようなプロジェクトを実施しています。
各クラブが努力して取り組んでいるのはすばらしいですが、近隣各クラブがどのような事業をしているか、知らないことが多いです。近隣グループや地区で、もっと情報交換ができれば、ノウハウをお互いに使え、実施までの時間を短縮できたり、いい策が出てきたりするのではないでしょうか。夢計画に移行するにあたって、モデルケースがあるとよいです。そうすれば、補助金の申請方法や利用方法に関して、認知度・理解度も高まるのではないでしょうか。
(3)第7〜第9グループ
●大磯RC:星 浩朗
夢計画に関して具体的なプロジェクトはありません、秦野RCが、地元の工場で働いているブラジルなどから来ている人の子どもに対して、識字教育を行っているという話がありました。小学校に通っていない子、話せても字が書けないという子も多いことから、上智短大のシスターがサポートをするようになったとのことです。
海外の子どもに対する支援も重要ですが、お膝元での問題をサポートするのも大事だと考えます。平塚などにも製造業が多くあるので、これを夢計画の「基本的教育」に適用して、近隣のクラブと協力してやっていきたいです。
●小田原RC:高木裕一
夢計画の具体的なプロジェクトはありませんが、例えば、平塚湘南RCがシキホール・セントラルRCとマッチング・グラントを使って、フィリピンの小学校や村に飲み水のポンプを設置するプロジェクトを進めたりしています(5月に完成する予定)。その他のクラブも、それぞれが取り組んできているが、必ずしも情報が共有されていません。
情報収集をするために、できればクラブの誰かが直接現地をみてきたり、米山奨学生のOBや、仕事で現地の内情が分かる人などを活用できるといいのではないでしょうか。また、各クラブが単独で取り組むだけでなく、会長・幹事会やIMで、他クラブの活動について情報交換できるとよいと思います。
○高木サブリーダー
マッチング・グラントは時間がかかるし、書類作成も大変ですが、事業規模が倍額になるので、我慢して、ぜひご活用いただきたいです。平塚湘南RCの水に関するプロジェクトは、とても良いプロジェクトだったと思います。
意見を交換する場は、まずは会長・幹事会でグループ単位がいいのではないでしょうか。それでうまくいかなかった場合には、国際奉仕委員会に言っていただければ、もっと広く、地区全体で回すことも可能だと思います。
●小田原RC:高木裕一
今回、地区の各グループに分けて、グループで何かプロジェクトを考えてほしいということですが、ベースとなるのはあくまでも個々のクラブという認識で間違いないでしょうか。各クラブで何かをやりたいということがあれば、地区の方で情報交換をして、それが夢計画に進んでいかなかった場合でも、各クラブが独自にプランを実行してもかまわないですか。
○高木サブリーダー
各クラブが、独自の資金でプロジェクトを進めるのは全く問題ありません。どうしてこのようにしたのかというと、財団に来る資金は、言ってみれば各クラブからの浄財です。実は、各ブロックに割り当てられるお金は、各ブロックのクラブからの寄付額に比例して配分しています。地区主導の大きなプロジェクトをひとつ、各ブロックからのプロジェクトをひとつぐらいやるのが適当ではないかということで動いていますが、まだ見切り発車の状態です。先ほど、事例研究ができればという話がありました。その通りだと思います。しかし、当地区はパイロット地区ではないので、まだ実施例がありません。パイロット地区の事例はありまするが、やり方が変わるかもしれないという状況です。
いずれ、各クラブには、財団委員会、または未来の夢計画から、正式に説明がありますので、研修会にも参加して、補助金をどんどん使っていただきたいです。
○成田サブリーダー
今日まで、プロジェクトがどのぐらい出されるか不安でした。しかし、みなさんの話を聞いて、たくさんのプロジェクトを出していただいて良かったです。ぜひ、実現に向けて、努力していただきたい。
奉仕活動というのは、ただお金を出すだけではなく、やはり汗をかくのが大事だと思います。あちこち聞き歩いたり、先方と文通をしたり、そういう活動が生きた奉仕活動です。
今まで、RIに出したお金がどうなっているのか気にはしていても、遠い存在だったと思います。しかし、夢計画では、地区でどのようなプロジェクトをやるかを決められるようになります。RIからどのようなプロジェクトを実施するか、委ねられるのです。RIに寄付したお金をもっと身近に感じ、こういうプロジェクトをやりたいからもっと寄付をする、といったことをしていただければ、好循環になり、国際奉仕がうまく回っていくのではないかと思うので、ご協力よろしくお願いします。
○奥津リーダー
長時間に渡り、大変活発なご意見をいただきありがとうございました。サブリーダーの方々、特に高木先生、ありがとうございました。成功裏に終わったと思います。良いプロジェクトができれば、皆さんの貴重な資金も有効にいかされると思いますので、ぜひ事業にご賛同ください。地区でも協力をしていきたいと思いますので、よろしくお願いします。