ロータリー平和フェローについて、ご説明いたしたいと思います。平和と紛争解決の分野における国際問題を研究するという目的を持ち、平和と国際協力に専心従事している人を対象にしたロータリー財団の奨学金です。
この会場でロータリー平和フェロー奨学金をご存じでいらっしゃる方は挙手をお願い致します。ロータリークラブの会員におかれましては余り周知されず、その組織・機構をご存じの会員さんに至りましてはごく少数と思われます。
部門の前段でご説明がございました、2012-2013年度導入の「未来の夢計画」「ポリオプラス」以外で残ります、唯一つの財団プログラムです。RI/TRFにおきまして、将来ロータリーの奉仕活動の規範とされます【6重点分野】を捉えたプログラムであり、さらに「世界平和を推進するという、ロータリー財団の使命をも支えます。」
それでは具体的な事業の内容に付きまして、3つのセクションに分けご説明したいと思います。
次年度RI会長がRIのターゲットとされました“奉仕を通じて平和を”にされたことについて
次年度RI会長に就任されます田中作次RI会長エレクトに対しての、“友”インタビュー記事を抜粋させご紹介させて頂きます。今年度2月号13ページからです。
「RIテーマを“奉仕を通じて平和を”に決められた理由について付いて経緯を御話し下さい」という質問に答えられて、「ロータリー平和センターは、ロータリー財団が2002年に設けたプログラムですが、その4年前から私は関わっていました。ですから、私は『平和』と言う言葉と深く関わって来た訳ですが、平和を推進する事は極めて重要であると認識しています。」と言及されております。
資格の条件/2種類からの選択肢/平和センター(提携大学)/日本における現況等
ロータリー平和フェローの概略につきまして、ご説明をさせていただきます。
奨学金の資格条件は、申請時点で優秀な成績で「関連分野における学士号/又これに相当する学位取得者」であることです。
奨学金は2種類に分類されます。一つは「修士号取得のためのプログラム」です。期間は15~24か月で、1年間に1つのセンターで10名までの新フェロー合計60名までが受け入れられます。特記事項としましては、夏休み期間中に3カ月の紛争地域等でのインターンシップ(実習期間)があり、これが「明日のリーダーを育成する」と言われる所以であると思います。
ロータリー平和センターの提携大学は、次のとおりです。
●米国:デューク大学、ノースカロライナ大学
●日本:ICU・国際基督教大学
●英国:ブラッドフォード大学
●豪州:クイ―ズランド大学
●スウェーデン:ウプサラ大学
アルゼンチンのサルバドール大学は、今年度で終了いたします。
平和フェローの申請資格条件としましては、関連分野における3年間のフルタイム職歴が必要とされます。
そしてもう一つの選択肢といたしまして「専門能力開発・修了証取得プログラム」という課程がございます。
こちらのほうは3か月のコースとなっております。入学の時期が決められておりまして、1~4月そして6~8月となっております。定員はそれぞれ25名の合計50名です。
授業カリキュラムのほかに2~3週間の実習がございます。比較的短期間の修学であることから、「今日のリーダーを強化するため」といううキャッチコピーがつけられました。
センター提携大学は タイ:チュラロンコーン大学です。
受験資格条件は、現在中級・上級職でフルタイム5年間の職歴を持つ方とされます。
以上の様なことを総合して捉えさせていただきますと、国内において応募者となります被奨学生が少ないように思えるのです。現時点で10期生が各センターに入学されておりますが、日本からの奨学生は、修了者500名のうち5%未満ということです。
2780地区からは、2007-2009年度に厚木県央RC推薦で、渡辺はなこ氏(ブラッドフォード大学)だけが派遣されている状況です。また、全国から24名が日本より派遣されたロータリー平和フェローということでございます。
6地区ホストエリア/資金/2780地区の受け入れ奨学生/カウンセラー
奨学生の受け入れ・派遣に関するロータリー平和センターホストエリアとして、現在はICUに隣接している国内の6地区がホストエリアとして活動しております。東京の2地区(2750・2790)、神奈川の2地区(2780・2590)、埼玉(2770)、千葉(2790)です。
資金源は、DDF・WF・使途指定寄付などです。
サルバドール大学ロータリー平和センター閉鎖に伴い、2012-2013年度の11期生は、各センターあたり12名ずつ振り分けられ、10期生としてサルバドール大学入学が決定していた1名が他のセンターに配置される事となりましたので、ICUは13名受け入れとなります。
(ホストエリアがカウンセラーを分担致します)
2780地区は、2名新奨学生を受け入れ、当地区からカウンセラー2名の方がカウンセラーオリエンテーションに出席いたしました。
*ビデオ上映『Building Prace』(830‐DVDC‐(409)) :7分間